最終更新日:2008年10月27日

知事会見

平成20年(2008年)1024日(金) 10:00〜10:45 県庁:会見場

目     次

<村井知事からの説明>

1  会計検査院の長野県における実地検査について

<取材者からの質疑等>

2  平成20年度「県政世論調査」の調査結果について
3  会計検査院の長野県における実地検査について(1)
4  会計検査院の長野県における実地検査について(2)
5  平成21年度当初予算編成について
6  リニア中央新幹線について(1)
7  リニア中央新幹線について(2)
8  会計検査院の長野県における実地検査について(3)

 

1 会計検査院の長野県における実地検査について

長野県知事 村井仁
 今日は定例の会見であります。冒頭に、話題になっております会計検査院の長野県における実地検査につきまして、少し申し上げさせていただきます。今年の5月に実施されました国土交通省および農林水産省関係の国庫補助事業につきましての会計検査院の実地検査につきまして、検査の結果、会計検査院からは平成14年度から18年度に実施した補助事業の執行について、不適切な事務処理等、二つのことを指摘されました。
 一つは、需用費と呼ばれるものでありますけれども、要するに補助事業の遂行に必要な物品の購入をした費用ですが、会計処理が適正になされていないために補助金の対象とはならない、このように指摘されたものが一つございます。もう一つは、賃金や旅費における国庫補助金が当該補助事業と直接関係のない事業で使われていたこと、これを指摘されたものであります。私的な流用というものは一切ない、という報告も同時に私のところに来ております。
 県と致しましては、国庫補助金というものは国民の貴重な税金による補助でありますから、このことを十分認識して効率的な事業の執行に努めてまいったところでありますけれども、今回の指摘を踏まえまして、不適正な点につきましては反省の上に立って正すべきものは正し、再発防止に向けて職員の意識の徹底や、必要に応じて県の会計事務の仕組みの見直しを行ってまいりたい、このように考えているところであります。
 なお、あえて申しますと、国の補助制度につきましても、使い勝手をよくするために検討が必要なところにつきましては、知事会等を通じてまた働き掛けていきたいと、こんなふうに考えております。今後の国庫補助金の返還など具体的な対応につきましては、いずれ会計検査院に対するお答えを踏まえて、関係省庁からいろいろ言ってくるでしょうから、協議の上で対処したいと考えております。
 なお、平成19年度、これは実地検査の対象になっておりませんけれども、こういった指摘を受けましたことを踏まえて、国土交通省および農林水産省関係の国庫補助事業につきましても会計処理上の不適正な処理の有無につきまして調査するように指示をしたところであります。
 私からは以上がまず、ポイントでありますけれども、少し補足的に申し上げておきたいと思いますのは、「不適正な支出」と言われましたけれども、要は補助金で対応することが不適当である、という判断をされた訳でありますけれども、「公金を支出することが不適切だ」とは言われていないのです。この点はなかなかご理解がいただきにくいところなのですが、県が支出するお金にいろいろありますけれども、県に資金として入った根拠から言いますと、税金、県が収納する税でお預かりしたもの、それから交付金、交付税として国から渡されたもの、それから特定の事業をやるという前提で補助金としてお受けしたもの、こういうものがある訳です。これをいろいろ使って、県は県民のためになる事業をしていく訳です。そのときに、補助金については補助金適正化法という法律に基づきまして、例えば橋を架けるということに補助金が支出されたとしますと、橋を架けるその事業に使う訳でありますが、橋を架ける事業というのを一口に言いましても、橋の工事の材料を含めて工事を土木建設業者に発注するその費用もありますし、それから橋を設計するための費用、そういったものを役所の中で設計するとするならば役所で消費するお金が当然あります。それから仮に設計も、それから工事も外部へ発注するとしても、県の中でその事務を処理するための経費というのは当然掛かります。そういった費用も含めて補助対象にするのかどうかというところが、これがまず議論が分かれるところであります。そこは結構解釈の余地がある訳であります。もう一つ、補助率というのがありまして、常識的には半分くらい補助金が充てられる。あとは県の手銭、つまり県民からの税金なり国から来る交付税なり、その他の収入で充てなさいということになる訳です。
 今度の事案で言いますと、5,100万円の補助金をもらいましたけれど、それで事業をやるのは、ざっと言えば1億200万円ということになりますか、だいたい2分の1補助ですから。その1億200万円の支出をずっと見てみましたら、まあ事業によってみんな区分が違うのですけれど、事務費で何パーセントか使ってよろしいというルールになっている、その事務費の処理の仕方でいろいろ問題が指摘された。それは「補助金の対象ではない」と言って指摘されただけでありまして、「公金の支出として不適当だ」と言われたことはないということをぜひ、私の立場からは申し上げておきたい。
 したがって、返還と呼ばれることは、何かとんでもないことが起きたように受け止められますけれど、補助金で充てられるものとして処理したけれど、それは間違っていましたと判断されましたから県はお返し致します。県はお返し致しますというのは、他の税金でお預かりしている金額、あるいは国から交付税としていただいた金額で埋めて、補助金としてはお返しします、ということをするだけのことであります。そのことはぜひ、ご理解をいただきたい。大変初歩的なことを申し上げて恐縮なので、十分お分かりいただいているとは思いますけれど、少し蛇足を付け加えさせていただきました。
 私からは以上です。

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2 平成20年度「県政世論調査」の調査結果について

長野朝日放送(abn) 山崎浩二 氏
 昨日、県政世論調査の結果が公表されましたが、今回の結果を見て、知事のお考えを一言いただければと思います。

長野県知事 村井仁
 率直に申しまして大変多く1,344人の県民の皆様から、私、正直言ってこの数字はびっくり致しましたが、ご協力を頂戴したことを本当にありがたいと思っております。回答率で67.2パーセントということは、県民の皆様がいかに県政に関心をお持ちいただいているかということの表れと受け止めております。この結果というものを来年度の予算編成に、そしてまたそれぞれの施策の推進に当たって生かしてまいりたいと、こんなふうに考えているところでありまして、10月31日の部長会議でもそのことを幹部に要請したいと、こんなふうに思っております。中期計画の関連でいろいろなご意見を頂戴致しましたので、ぜひ生かしていきたいと思っております。取りあえずそんなことでよろしいでしょうか。もう少し申し上げましょうか。

長野朝日放送(abn) 山崎浩二 氏
 個々の設問で、思いのほか数字が違っていたなとか、例えば、観光に関して、全般の接客態度、サービス、「非常に満足」、「やや満足」合わせて39(パーセント)ですか、40(パーセント)いかないくらいの数字。こういった数字ですとか、個々の設問の中で何か意外な状況ですとか・・・

長野県知事 村井仁
 例えば、今のケースなどはよい例なのですが、私もホスピタリティとか何とかいう点で、問題があるということはよく認識していたつもりでありまして、だからこそ、例えば、食の魅力の向上のために「ザガット サーベイ(ZAGAT SURVEY)」などの取り組み、要するにレイティングという形で批判をして、それを踏まえてまた改善していくというようなことが、この地域の取り組みとして非常に大事なのではないかということで、ある意味では適切な対応をしているのかなというような感じを持っております。

長野朝日放送(abn) 山崎浩二 氏
 ありがとうございました。

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3 会計検査院の長野県における実地検査について(1)

日本放送協会(NHK) 関谷道雄 氏
 不適正な事務処理の話ですが、愛知県などはですね、裏金と認めているようなんですが、長野県ではどういうご認識でしょうか。

長野県知事 村井仁
 それはないということです。

日本放送協会(NHK) 関谷道雄 氏
 あとこれ、会計検査院の指摘ですね、一部の地方からですね、関係者から「細かすぎる」と、「地方いじめじゃないか」というようなお話も伺ったことあるんですが、その辺はどういうふうにお考えでしょうか。

長野県知事 村井仁
 私はそうは思いません。やはり事務経費につきまして、このように検査が入ったということはある意味では初めてのことですから。補助金というのは、会計検査院が常に関心を持って検査をしてきた費目です。早い話が、公共工事が終わった後、適切に工事がされていたかどうか、手抜き工事がないかどうかとか、そういう検査は会計検査院が、もう本当に一所懸命やってこられた仕事ですが、事務経費については、ある意味では金額もそう大きい訳ではありませんし、そういう意味で今まであまり調査がされたことがない、これだけ包括的にやられたのは、ある意味では初めてではないかと思います。それだけにそのようなコメントをされる方がいらっしゃるかもしれませんが、私はそんなふうに思いません。これはやはり大事な公金であり、補助金という形で出されたものでありますから、その目的に沿ってきちんと処理をするべきことであることは間違いない。ただ、長野県の場合、これはもう解釈の問題であったというようなことが結構あるのではないか。所管している例えば、農林水産省なり国土交通省なりのそれぞれの補助金交付にかかる文書の上で、どこまで厳密な区分けを求めていたかというようなことは、文書上の問題もさることながら、過去の長い慣例、慣行というようなものもありますから、そういう意味で、この機会に検査院のご指摘のように、きちんとした、だから私は「公正な」という言葉は使っていない、「適正な」処理をこれから会計についてしていくことは大事なことだと、このように思います。

日本放送協会(NHK) 関谷道雄 氏
 県民の関心はですね、今回のこの処理がですね、不正があったかどうかということだと思うんですが、その辺は知事のお考えどうでしょうか。

長野県知事 村井仁
 それでしたら不正はありませんということでありまして、どうぞご安心くださいということになります。しかし、大事なことは会計事務にいささか批判を免れないところがあったことは既にいろいろな形でご説明を事務方からしているところでありまして、こういうところは大変面倒なことだとは言いながら、やはり定められた会計手続きに従ってきちんとした処理を改めてしてもらわなければいけないなということでありまして、そういう意味で19年度について精査を求めたということであります。

日本放送協会(NHK) 関谷道雄 氏
 もう1点、会計検査院がですね、結局でも表の帳簿に出ないものは裏金なんだというですね、そういう声も聞かれたんですが、その辺どういうふうに受けとめてらっしゃいますか。

長野県知事 村井仁
 それは、おっしゃっていることの意味がよく分かりません。長野県の場合、指摘されたことは、一部の、いくつかいろいろあるのですが、私が今の裏金というところに関連して申し上げるとすれば、年度を越えてまだ納められていないものについて払ってしまったのが「預け金」というふうに受けとめられたという話がありますけれど、これなどはきちんとした会計処理をしていれば起こらなかったことです。ただ、そのきちんとした会計処理というのが、皆さんが想像する以上に面倒な細かい手続きが実はあるので、少し民間会社の人から見たら「何やってんだよ、おい」というようなことではないかという気はします。その昔、多少事務的なこともしたことのある人間として申し上げればそういうことであります。

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4 会計検査院の長野県における実地検査について(2)

読売新聞 中島健太郎 氏
 会計検査院とですね、解釈の相違があるということで、その点について争うというかですね、反論するという考えはあるのかどうかという点と、それとあと、国に対してですね、補助金の使い勝手が悪いという部分について要望するというお話ありましたけども、具体的にどのような点を中心に要望されるのかという点をお願いします。

長野県知事 村井仁
 はい。まず第1点、会計検査院というのは、内閣から独立して、ご案内のとおり、主として国の会計処理について、法令に違反するようなことがないかどうかということをチェックする独立した機関でありますから、そことある程度のことは申し上げますけれども、最終的には会計検査院のおっしゃることには従わざるを得ない。私はそういう位置関係だと思っております。意見が違うと言ってみても、どこかで仲裁してくれる上級官庁がないのです。総理大臣のところに持っていっても、どこへ持っていっても駄目なのです。会計検査院が「こうだ」と言ったら、「ああ、そうですか」と言わざるを得ない。そういう意味では、もちろん、長野県としては「こういう見解で、このような支出を致しました」という主張は、それぞれ担当において既にしたのだろうと思いますし、これからもなお余地があることならばするべきだと私は思っておりますけれども、そこは変わらなければしょうがない。
 各省庁の話について言いますと、それは申し訳ないけれども、過去その辺は、大昔で言えば、かなりゆるいルールでやってきたのです。今から10何年くらい前に、補助金とそうでないものとは区分して経理しなさいというようなことが出てきたのだけれど、それだって、「こんなふうに区分しなさい」と厳密に言われた訳ではないし、それから、区分がそもそも可能かということもあるし、そういう意味ではこれから事務方でいろいろ両省、農林水産省と国土交通省との間で、やりとりがあるのだと思いますけれど、そのやりとりの結果で、「ここは、もう少し考えてもらったほうがよいのではないか」という話があれば、それは場合によっては知事会で持ち上げることもあり得るという意味で申し上げているので、今、具体に個別の話がある訳ではありません。いずれにしても私が申し上げたいのは、国庫補助金の使い方という、国庫補助金を充当することの適否ということで指摘は行われているのでありまして、不正な会計処理が出てきたというのは、その検査のプロセスで出てきた全然別のことなのです。そのこととは、当県は関係がないということだけ、明確に申し上げておきたいということであります。

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5 平成21年度当初予算編成について

信越放送(SBC) 花岡晃子 氏
 今日ですね、来年度の主要事業の知事説明ということで、始まったばかりで、来週、予算の編成方針ですか、発表になるということで、この段で伺うことが適切かどうかっていうこともあるんですが、もしできれば、来年度のですね、予算編成着手に当たって、一言コメントいただければと思いますが。

長野県知事 村井仁
 分かりました。文字通り、聞き始めたばかりでありまして、各部局でいろいろ来年を控えて検討していることについて、概略、聞かせていただきまして、これから事務的にいろいろ詰めていく際に、「知事の意向は全然別の方向だったのだ。それでは今までやったことは全部無駄だったね」ということにならない程度に、ある程度の方向性を示していくというやりとりだと思っていますので、率直に申しまして、私も何の用意もありません。これから各部局が出してくる話について、「それはそうではないと思うよ」とか、「それはいいのではないか」とかいうような程度の感想をこれから述べていくだけですので、ちょっと今の段階でコメントしにくい。
 ただ、非常にお金が窮屈な、そういう状況で迎える21年度予算の編成であります。何と申しましても、国の予算の補正がどういうことになるのか、これに私は関心を深く持っております。未曽有のと、あえて言っていいと思いますけれども、世界経済の大変動の中で、日本は本当にどうするのか。このようなアメリカ発のサブプライムというような誠にけしからん、言ってみれば、アメリカのゴミを世界に振りまいたような、そんな話の迷惑をどこまで被らなければいけないのか、ということを考えますと、ローカルな長野県というところで、どれだけの対応ができるか分かりませんけれども、地域経済をできるだけ、そういう嵐に対して、守るというほどのことができるかどうか分かりませんが、地盤の低下を防ぐように、何ができるか。これはもう本当にかなりのことを考えなくてはいけないのではないか。そういう意味では、国の政策に非常に期待しているところであります。

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6 リニア中央新幹線について(1)

信濃毎日新聞 牛山健一 氏
 リニア計画についてお伺いします。先日、JRが自民党に説明した時点でもお聞きしましたけども、正式発表後の会見は初めてですので、また改めてお聞きします。
 今回の報告についてですね、新たな点といえば、例えば、南ア(南アルプス)をトンネルで掘った場合は20キロのトンネルが想定されているですとか、諏訪のほうを回った場合ですと最長で10キロのトンネルだとか、そんなようなことが盛り込まれていましたが、報告書の内容については、どの程度、知事、読まれているかちょっと分かりませんけども、まず、その受け止めをお聞きしたいと思います。

長野県知事 村井仁
 はい。一番大事なことは、いわゆるCルートで、できるだけ真っすぐにやるということが、主として報道でいろいろ取り上げられた結果、「どうするんだ」というようなご心配が一般に広がっていた訳でありますけれども、今度の報告書によりまして、地域との調整ということが必要だということが明示された。このことにつきましては、私は前からそういう手続きで進むと思っていましたので、JR東海が直線ルートでと言いましても、地元調整もしないでルートが決まってしまう、そんなはずはない、こういうことを言い続けてきた、それがその通りになってきたとこう思っております。
 今後、地元と調整、地域と調整を図ることを前提にして四項目調査が指示されるということになると思いますが、指示が出されればJRから話があるだろうと思いますし、それでまともに話をしていくことができる、こういうふうに私は思っております。
 ナショナルプロジェクトとしてリニア中央新幹線の意義というのは大変大きいことは私も認めていまして、BルートかCルートかになるかなどというのは、長野県と、無理に言えば山梨県くらいしか関心がない、そういうことは良く分かりますけれども、ただ、南アルプスは世界遺産に登録しようというような志を持っていまして、一説によりますと現在も隆起しているのだそうですね。そういうところにリニアを通すということはずいぶん大変なことではないかと。確かに安房峠トンネルというのは、大変な苦労をしてあそこに高速道路用のトンネルを開けましたけれども、北陸新幹線は北アルプスを通すという構想もあったやに聞きますが、それはさすがにやめて飯山トンネル、これも長大トンネルですが、それを回ることになった。私は長野県知事がどうこうというよりも、通過していく地域の受け止め方、これが一番問題なのだと思っているのです。賛否を表すのは本来的に影響を受ける地元の人たちなのです。だからその地元の人たちが受け入れることのできる、そういうプロジェクトであってほしいということをずっと願い続けているのです。長野県はBルートでやりましょうというコンセンサスを今から20年くらい前になりますか、作った。かく言う私はAルートを通せと言って叫んだのだけど、あえなく当時の長野県企画局に蹴っ飛ばされて、Bルートに収束されたという経過を鮮明に覚えております。だからと言って、今Aルートをやれなんて言うつもりはないけれども、いずれにしてもBルートで長野県のコンセンサスができている。Bルートであれば協力できるというのが長野県の中の空気でしょう、ということだけ申し上げておきたいと思います。

信濃毎日新聞 牛山健一 氏
 あの、次の四項目の中では、例えば需要調査とかそうなってくるというのと、地元調整の前提となっているのはルートと共に駅っていうのもなっていましたが、県内の駅について僕なんかは別に一つじゃなくても、二つでも三つでもいいと個人的には思っているんですが、駅については知事はどのように考えていらっしゃいますか。

長野県知事 村井仁
 長野県は大県ですから、二つでも三つでもいいのではないですか。ただ問題は新幹線も一般的にそうなのですけれど、駅ができたら停まるか、というと必ずしもそうではないのです。そこはやはりなかなか難しい問題でして、そこはバランスみたいなものがあるのでしょう。ただ、これはもうこれからいろいろご相談しながら調整する話ですから。

信濃毎日新聞 牛山健一 氏
 対JRに対してっていう部分もあるのですが、このセットでくる可能性もありますね。ルートの問題と駅の問題、このJRとの調整の中では。ルートはともかく駅についてはですね、県内の調整っていうことも十分にありえるかなとは思うんですが、そこら辺については、もうちょっと駅については向こうの話だっていう、ルートより、より向こうっていう受けとめなのか、そこら辺について・・・

長野県知事 村井仁
 それは分かりません。どういう形になるのですか。Bルートという主張をしている理由は、やはりBルートのぐるっと回った北のところで、そこに駅が無ければBルートを通す意味がないでしょう。Bルートというのは結局、中信地区全体に、南信だけではなく中信もこの話にかかわりたいという願望でしょう。だからそういう意味では駅の話と、それは分けられません。

信濃毎日新聞 牛山健一 氏
 一方、以前その飯田に行かれた時は、飯田への駅ってのも十分、何て言うか、ご理解のような発言をされていたような感じが・・・

長野県知事 村井仁
 飯田は、それはCルートでもBルートでも、それは十分主張できる、そういうポジションではないですか。Bルートを採ったら飯田が消えるという性格ではない。ただ、リニアという、その交通体系の特色をどこまで生かして、そういう地元との調整ができるのか、これはもう専門家の判断やら技術的な要素やら、そういうものをすり合わせていくしかしようが無い問題ではないですか。

信濃毎日新聞 牛山健一 氏
 もう1点、すみません。知事先ほど、まあルートについての問題は、まあ長野県やせいぜい山梨っていうお話もありましたけど、県内外からごくわずかですけども誤解というか、長野県のBルートを主張するのは長野県のエゴだ、みたいな心無いご意見っていうか、まあ僕からすれば誤解だと思いますが、そういった声も出ていないこともないっていうか、ちょっと出てるのも事実なんですが、そこら辺、知事、こういった誤解を払拭されていくような、こう何て言うかな、お考えはないでしょうか。

長野県知事 村井仁
 ガバナーメールでもずいぶんご批判をいただいております。なんとナショナルな、その意味合いを理解していないガリガリ亡者の長野県知事だとか、いろいろと随分悪口雑言が上手ですね。もう感心して読ませていただいていますが、大切なことは、確かに高速交通体系である。従来の新幹線の2倍近いスピードを出すという特性はあるけれども、東京と大阪だけ結んだら、あるいは東京、名古屋、大阪だけスピードを出して走ったらそれですべてよろしいのだと、どれだけの日本人が思っていますか。それはどなたかおっしゃっていたけど、そんなの飛行機で飛べば良いではないか、その通りなのです。それはやはり鉄道というものを考えた時には、やはりもう少し別の角度がいるのだろうと私は個人的には思っています。だから決して長野県の主張していることというのは不当でもない。なぜなら、一番大事なことは沿線が影響を被るのです。その影響が甘受できる程度のものであるためには、どのような利益がその地元に還元されるのかということがなければいけない。これは当然のことではないですか。それだけです。

信濃毎日新聞 牛山健一 氏
 どうしてもこう何かイメージ的にですね、各報道のあれがいけないのかも知んないんですけれど、ビューンとこうなるのと、こう行くのとですね、イメージ的にこのいかにも迂回してるようなイメージを植え付けられてるのも、そういった、こうなんて言うんですか、心ない見方につながっているようなイメージなんですけれど。知事もトータル速度で見れば、時間で言えばそんなに変わらないってことを先日もおっしゃられてましたけれども、そこら辺について、もう少し具体的なものってあるんでしょうか。

長野県知事 村井仁
 そういう作業は、やはりルートを確定した後で事業者が合理的な説明をされるべきなのであって、別に私は、非合理的な主張をしているつもり全然ありませんから。騒音がどのくらいのものか、自然環境に及ぼす影響がどのくらいのものか、つまびらかにしないけれども、そういう犠牲だけあんたのところで負いなさいよと、東京、名古屋、大阪を快適に旅ができれば私達はいいのよと言われたら、ああそうですかとおとなしく引き下がるような長野県ではないでしょうというだけのことです。

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7 リニア中央新幹線について(2)

朝日新聞 杉浦幹治 氏
 リニアに関連してなんですけれども、Bルートなら協力できるというふうに何度もおっしゃっているんですが、JR東海の言い分を聞くと、その経済効率から言ってCルートの方がいいんだというような、これも直接言ってるのか、報道でそう言われてるだけなのか自分もわからないんですけども、そうすると、Bにする分、非経済的になるとすれば、その辺りどんだけ県として、また、県内自治体として一肌脱ぐのか、つまり協力ってのはどういったことを、まだまだこれから先の話でありますけども、想定していらっしゃるのかお考えをお聞かせください。

長野県知事 村井仁
 協力というのは、一言で言いますと、そういう鉄道が通過することをまず容認することです。それは当然、いろいろ環境も変わります。そういうものを甘受するかどうかという話ではないですか。
 鉄道の歴史というのは、案外こういうのをみんな忘れているから困るのだけれど、長野市というのをひとつ取ってみても、とてもよくわかるのですけれど。長野のこの辺りの、明治の初めの中心は松代です。そこは、十万石の大藩の城下町です。そこが、あんなうるさいもの、騒音をまき散らすものいらないと言って断固拒否したのです。その結果、今になってみると、十万石の城下町の風情が、今、松代の町に残って、それはそれで宝物なのだけれど、経済的には善光寺の参道の、あそこの所に、鉄道が敷かれたのが、明治三十何年ですか。あんな所に鉄道敷設してと言って、松代の人たちは笑っていた訳です。しかし、結果的にはその後の長野市街の発展というものに背を向けることになった訳です。これはどういうことになるのか、わからないのです。松代は少なくとも、騒音はいやだと言って断った。
 リニアの話も、これから具体化してくるとそんなものは受け入れられないと言うところが結構出てくる可能性、僕はあるのだろうと思います。その時に、こういうメリットがあるから受け入れてくれよというような話になってくる。長野新幹線だってそうだったではないですか。軽井沢では立木トラストまで起きた。大変だったですよ。まあ、これからいろいろなことがあります。

朝日新聞社 杉浦幹治 氏
 例えばその、駅関係ですとか、そういったその金銭的な部分ていうのはどうですかね。

長野県知事 村井仁
 今、その5兆1千億で敷設いたしますと言っているけれど、これについてだっていろいろな議論があるのです。JR東海は、東海道新幹線という大変重要な高速交通体系を中心にしてできあがった会社でありまして、そこで得られるメリットというものを大いに享受して、JR中央3社の中でも非常にいい業績を上げている訳です。だから、東海道新幹線のオールタナティブ(alternative)としての、代替路線としてのリニア新幹線を自前でやりたいというような財務能力を得た。これについては、純粋民間会社ではないでしょうと、もともとは国民の負担において、国鉄というものが維持されて、それを民営・分割化するプロセスで、どれだけ多くの国民の負担を置き去りにしてきているのかという議論があります。そういうような問題も含めて、総合的に経済的な議論をしなければいけないという問題だと私は思っています。

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8 会計検査院の長野県における実地検査について(3)

中日新聞 吉岡潤 氏
 先ほどの会計検査院の件なんですけど、改めて申し訳ないんですが、あの、先ほど知事は、会計検査院の指摘はまあ指摘として従わざるを得ないと。まあその、使い勝手の悪さの件については、まあ今後ですね、まあ具体に、現時点ではないけれども、そうやって話し合っていく必要があるだろうというふうにおっしゃったんですけど、会計検査院の指摘に従わざるを得ないということなんですけれども、まああの、この前の県のほうのですね、会見では、額が、返還するかどうかということですね、額についてはまあ両省と協議した上で、まああの、個別に見ていってですね、確定した上でどうするか判断するということでしたけれども、知事の認識としては、そのやっぱり、ある程度、返還するというのがまあ筋だということでよろしいんでしょうか、ということですが。

長野県知事 村井仁
 返還するのが筋だというより、返還せざるを得ないと思います。要するに、5,100万円のうちで、どれくらいか知りませんが、各省庁と調整をする過程で、やはり省庁としての、要するに国土交通省なり農林水産省としての、補助金を交付するときの条件付けと言ったらいいでしょうか、それに不十分なものがあって、長野県がこのような解釈をしてこのようにお金を使ったのはやむを得ないというふうに省庁が理解する場合もあるでしょうし、やはり会計検査院の言うとおりだという話もあるでしょうし、それによって金額も動くかもしれない。しかし、大きな筋で言うと、この程度の金額を返還せざるを得ないでしょう。

中日新聞 吉岡潤 氏
 分かりました。どうもありがとうございました。

長野県知事 村井仁
 よろしいですか。はい、どうもありがとうございました。

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